指定したフォルダ内の、全ての画像をリサイズし、解像度を変更するマクロです。
例えば300dpiで取り込んだ画像に対して、Bicubicを用いた補間処理を行い高分解能化させて、擬似的に400dpiで取り込んだような画像を作成することが出来ます。
//Set_Resolution.txt
//reSize(Bicubic)
//Folder setting
showMessage("Select Open Folder");
openDir = getDirectory("Choose a Directory");
showMessage("Select Save Folder");
saveDir = getDirectory("Choose a Directory");
list = getFileList(openDir);
//Enter matrixSize
reso = getNumber("axis x matrixSize:", reso);
//JPEG quality
quality=90;
run("Input/Output...", "jpeg=quality gif=-1 file=.csv save_column save_row");
//operation
for (i=0; i<list.length;i++){
open(openDir+list[i]);
//Progress
print(i+1,"/",list.length,"...Progress=",floor((i+1)/list.length*10000)/100,"%");
run("Size...", "width=reso constrain average interpolation=Bicubic");
name=getTitle();
dotIndex=lastIndexOf(name,".");
title=substring(name,0,dotIndex);
newname = title+".jpg";
rename(newname);
saveAs("Jpeg", saveDir+newname);
close(newname);
}
print("oshimai");
コードの内容
①作業対象となるOpen Folderと保存先のSave Folderを設定。
②解像度を変更するため、x軸方向のピクセル数を入力。y軸方向ピクセル数は、入力したx軸方向ピクセル数に合わせて自動で決定されます。
③フォルダ内の画像を順番に開いていき、画像の解像度を変更する。
④元々と同じファイル名でJPGとして保存。
高解像度化
例えばジャンプコミックスの場合、300dpiの場合x軸方向ピクセル数は1200程度です。400dpi相当にするには、x軸方向ピクセル数は1600程度にすると良いと思います。
あくまで計算で補間しただけなので、なんちゃって高解像度ですが、わりと効果はあると思います。
画像引用:幸村誠, ヴィンランド・サガ, 第17巻, 68ページ, 講談社, 2016
逆に解像度を低くすることのメリット
私の使っているスキャナ「EPSON製DS-530」は痒いところに手が届く良設計でかなり気に入っているのですが、カラースキャンでモアレ(しましま)が目立つという欠点があります。
この対策として、高解像度でスキャンしてから、Bicubic補間を使用して解像度を下げる方法が有用です。
①600dpiカラースキャンする(モアレ目立つ)。
②Set_Resolutionマクロで、解像度を300-400dpi程度のピクセルサイズまで落とす。
これにより、モアレが目立たないカラーデータが出来上がります。
ちなみに、DS-530の「モアレ除去」機能は、内部的にどんな処理をかけているのかわかりませんが、スムージングが強く、文字がぼやけるのであまりオススメしません。
マクロの起動方法
①ImageJ上部タブの[Plugins]→[New]→[Macro]で起動したエディタに、記事の一番上のコードをコピペしてtxtファイル(Set_Resolution.txt)を作成・保存する。
②保存したファイルをImageJフォルダ内の[plugins]フォルダにしまう。
このとき、[plugins]フォルダの中に新たに適当な名前のフォルダを作って、その中にしまってもOKです。ここでは仮に「自炊」というフォルダにtxtファイルを突っ込んだとします。
③一度ImageJを再起動すると、マクロがインストールされ、起動準備OK。
④上部タブ[Plugins]→[自炊]→[Set Resolution]でマクロが実行されます。
注意
ImageJはPDFファイルをサポートしていないので、PDFで自炊している方はあらかじめ全てのファイルをJPGに直しておいて下さい!
Macの方はデフォルトでインストールされている「Automator」を使用するとJPGに直すことが出来ます。
ライセンスなんかは一切無いので、ぜひぜひ自由に使ってみてください!